小泊徹彦

レイヤーも使える! 本格的なペイントソフト『SketchBook Mobile』

Writer by 小泊徹彦

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レイヤーも使える! 本格的なペイントソフト『SketchBook Mobile』


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スマートフォンとそのアプリ進化は留まるところを知りませんね。今回この『SketchBook Mobile』というペイントソフトを知って、本当に実感しました。

個人的に、国産PCの黎明期から2DCGソフト(当時はペイントソフトなんて呼んでませんでしたが)を使ってきてその進化を見てきてはいるんですが。あのPhotoshopだって、僕が使い始めた頃はまだレイヤー機能が無かったんです。スマートフォン用のペイントソフトにまでレイヤー機能が実装される時代が来たというのは本当に驚きです。

タイトルからレイヤー機能といきなり書かれて、わからない人はなんのことやら、かも知れません。パソコンなどのペイントソフト(お絵かきソフト)で、ある程度以上の機能を持ったものには大抵搭載されている機能で、フィルムを重ね合わせていくように、複数の画像重ね合わせて作業できるというものです。背景下書きを変化させることなく描画加工できるので、今や必須となった機能でもあります。

しかし、それなりにメモリなどを食いますので、スマートフォンレベルでは、これまではなかなか実装の難しかった機能でしょう。

このアプリ、有料(152円)ですが、無料版SketchBook Mobile Express)もあります。その差は、このレイヤーが3枚か、6枚使えるかの違い(その他多様なペンなどもありませんが)というのを考えても、レイヤー機能がいかに重要かがわかるのではないでしょうか。

レイヤー実装があまりに衝撃的だったので、冒頭からそればっかりになってしまいましたが、もちろん、ペイントソフトとしての機能も非常に充実しており、ユーザーインターフェイスタッチパネル操作ならではの工夫がされています。ペン3画面分と非常に多く(無料版にはありません)、横へのスワイプ操作でパレット画面に移動します。パレット画面の左上、キューブみたいなアイコンをタップすると、自分で作った色を置いておけるパレットに移動。大きな円の右下アイコンでは、画面上の色を拾えるスポイト機能になります。


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起動直後は当然のことながら真っ白な画面(左)です。下に見える小さな輪っかがメニューへの入り口になります。この小さな輪っかをタップするとメニューが表示されます(右)。ここにはよく使う機能と、その調整用輪っかが真ん中にあります。例えばペンを選択しているとき、真ん中の輪をタップしたまま左右に動かせばペンの太さ、上下に動かせば濃さが調整できるようになっています。


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画面上部にはその他のメニュー、左上がレイヤ内消去、右上は画面を拡大縮小状態から原寸にフィット、左下がアンドゥ、右下がリドゥとなっており、この4つのメニューは、わざわざメニューを呼び出さなくても、各画面隅のダブルタップで機能します。

画面の拡大縮小は二本指でのピンチズーム、移動は2本指でのドラッグで行い、非常に直感的です。


簡単に絵を描いてみます。

黒地に白で描くイメージにしたいので、まず地を塗ってみます。ペンと色を選択して下地を塗ったら、レイヤーを追加します。右上のアイコンでレイヤーを開き、左上の『+』で追加です。

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そしたらその新しいレイヤーに白い細い線で簡単にアウトラインを(左)。で、もう1枚レイヤーを追加し、を塗っていきます(右)。今回は色と言っても、白をエアブラシで薄く塗り重ねて行くイメージで描いてみました。


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細かいところはピンチズームで拡大できるので便利。今回画像がちょっと悪趣味かも知れませんが、個人的な趣向なのでご勘弁を。


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ある程度描けたら、下書きのレイヤを非表示にしてみましょう。レイヤの目のアイコンをタップすることで非表示になりますが、画面上のバーと『Normal』表示は、今のレイヤの透過率と、レイヤの重ね方を指定できるので、下書きレイヤの透過率を落としていくと、下書きの濃さが薄くなっていくというような表示も可能です。重ね方なども、ペイントソフトを使っている人なら問題なく使用できるでしょうし、わからなくても、色々試してみるのが楽しいと思います。


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保存はメニューボタンの『Gallery』からできる他、普通に『戻る』で終了しようとしたときにも保存の確認が出されます。また、Galleryではインポートエクスポートも可能で、描き上がった絵をメールしたり、JpegPNGで保存できる他、レイヤ構造を残したままPhotoshopのPSDファイルにもできますので、コレである程度の下書きをして、Photoshopに持っていって解像度を上げ、細かいところを仕上げる、といった使い方もできそうです。

インポートでも、JPEGファイルなどが読み込めますので、撮影した写真加工したり、紙に書いた下書きを撮影(その際にはDroid Scan liteCamScannerが便利です)して描いていくのもいいでしょう。

なお、このアプリはピンチズームや移動でマルチタッチを使用する関係上、マルチタッチに対応した端末で、アンドロイド2.1以上必須。また、画像処理は比較的重い動作を強いるため、性能的には1GHz以上のCPU512MBRAMが推奨となっています。最近の端末であれば、ほとんど大丈夫でしょう。
ただ、CPUパワー的には圧倒的に速く、画面も4.3インチとスマートフォンの中では大きい方であるHTC Sensation XEで使用しても、やはり画面の小ささが気になります。ペンの動作で、一気に引いたときなど、多少引っかかりがあったとしても、Galaxy TABをついつい選んでしまいます。また、指でなく、ペンで描きたくなることもあります。現在スマートフォンで主流となっている静電方式のタッチパネルに対応したペンも市販されていますので、そういうのを使うのもいいでしょう。

また、このアプリは、製作できる画像が、端末の表示サイズとなっているため、Sensationだと960×540ピクセル、Galaxy TAB(初代SC-01C)は1024×600ピクセルとなっています。それでも十分と言えばそうなのですが、どうせなら、と思ってしまうのも人の常。

個人的にタブレット7インチで十分だろうと思っていたんですが、これを使い始めると、最新のデュアルコア採用、高解像度10インチも欲しくなりますね。

考えてみれば、PCの液晶を裏返すタイプのタブレット、そしてiPadやアンドロイドタブレットが出てくるまでは、PC業界においてタブレットという言葉はペンタブレットペン入力機器)のことを指してたんですが。

ここまでタブレット用のペイントソフトが進化してくると、タブレットでのお絵かきが一般化してくるかも知れませんね。

お絵かき好きな人、ペイントソフトのようなものを使ったことがないと最初はちょっと面食らうかも知れませんが、この便利さは手放せなくなると思います。有料版でも152円とそう高価ではありませんし、まず無料版で試して、この楽しさを是非知って貰いたいと思います。

利用時間:約半日
使用端末:HTC Sensation XE、Galaxy TAB(SC-01C)
OS:2.3
バージョン:1.3.1
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発売元:Autodesk Inc.
更新日:2011年8月11日
価格:155円
対応機種:Android2.1以上


(小泊徹彦)


小泊徹彦

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